北海道知床沖観光船沈没事故から1年「事故があった日から時間がとまったまま」行方不明者の家族が思い語る

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雲戸和輝記者:「海上から、そして空から観光船の捜索が行われています」。
　「あの日」から間もなく1年が過ぎようとしています。2022年4月23日。北海道知床沖で乗客乗員26人が乗った観光船「KAZUI」が冷たい海に沈みました。20人が死亡し、今なお6人が行方不明のままです。

　桂田精一社長:「この度は大変申し訳ございませんでした」。

　あの日、知床の海は悪天候で波が高くなる予想でした。

　豊田船長と話した人:「どんどん海上が悪くなるからやめた方がいいと言った」。

　118番通報:「船首浸水。沈んでいる」。

　乗客から家族への電話:「浸水して足まで浸かっている。冷たすぎて泳ぐことはできない」。

　船を運航していた「知床遊覧船」の桂田精一社長。運航管理の責任者を務めていました。

　桂田精一社長:「（記者:自身は会社にいなかったんですか？）その時は私はいませんでした。基本的に船のどの会社も最終的な判断は船長判断です」。

　依田英将アナウンサー:「観光船「KAZUI」が海面に引き揚げられようとしています」。

　なぜ、船は沈没したのか？国の運輸安全委員会は前方の「ハッチ」から浸水した可能性が高いと結論づけました。その「異変」は事故の2日前に目撃されていたのです。

　知床の観光船関係者:「ハッチからえい航に使うロープを出したんだけど、豊田くん（船長）が閉めようと思ったんだけど閉めにくそうにして結局締まらなかった」。

　沈黙を貫き続ける桂田社長。海上保安庁は業務上過失致死容疑で立件する方針です。
　20日に記者会見を開いた乗客の家族。弁護団は船の検査を行っていた「日本小型船舶検査機構」がハッチの不具合を見抜けなかったなどとして国家賠償請求訴訟を検討していることを明らかにしました。
　長男とその母親が今も行方不明となっている十勝地方の男性は…

　家族が行方不明の男性:「事故があった日から時間がとまったままで」、「どこかで2人生きているんじゃないかなって考えちゃうんですよ」。

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