俳優の伊藤沙莉(29)、竹野内豊(52)、内田英治監督、片山慎三監督が5月31日、都内で行われた映画『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』(6月30日公開)の完成披露舞台あいさつに参加した。
同映画は、新宿にあるバー「カールモール」のバーテンダーで探偵のマリコ(伊藤)と、その恋人で自称忍者のMASAYA(竹野内)の物語。インディーズ界から飛び出た二人の監督、映画『ミッドナイトスワン』(2020年)、『異動辞令は音楽隊!』(公開中)の内田英治と、『岬の兄妹』(18年)、『さがす』(21年)の片山慎三が、タッグを組んだオリジナル作品となる。
自称忍者という役どころについて竹野内は「僕自身もびっくりしました」と苦笑い。「当代きっての個性派である内田監督と片山監督がタッグを組んで映画を作る。それだけで、どういうものができるのかワクワクという気持ち。僕の役は忍者役で、『現代劇で忍者役。どういうことだ?』みたいな(笑)。撮っている時から仕上がりが想像つかない。完成するまでが楽しみでした」と振り返っていた。
また、内田監督は、片山監督と脚本の山田能龍氏との3人の話し合いの中で、竹野内にオファーすることが決まったことを明かしながら「雑談の中で悪ノリってヤツですかね」とニヤリ。後を受けた片山監督も「竹野内さんがいいんじゃないか、と言い出したのは僕だと思う」と自供しながら「役と合ってましたね」と思い出し笑いしながら口にする。劇中で忍者衣装をまとっている竹野内は「衣装合わせの時に片山監督がゲラゲラ笑っていた」と暴露し、和やかな空気に包まれていた。
伊藤は、竹野内について「現場でお会いしたらMASAYAだった。マリコとして愛おしく思っていた。MASAYAがやることなすことが結構カワイイ。牛乳を一生懸命飲んだりとか(笑)。竹野内さんがやるんだ、というのが詰まっている」と魅力を語る。内田監督は「竹野内さんは面白いことを付き合ってやってくれる。僕らも調子に乗って、いろんなお願いをした。プロの塊みたいな方なので本当に応えてくれる。すみません、調子に乗っていろいろやっていただいて」と懺悔し、竹野内は「光栄です」と笑顔を見せていた。
東洋の魔窟と称される歌舞伎町を舞台に、6つのストーリーを両監督で分業、1本 の映画として創り上げていくというコラボレーションスタイルの意欲作。次々と巻き起こる予測不能な出来事、それぞれのストーリーが複雑に絡み合いやがて1本の線としてつながり、オフビートな笑いと感動の涙を巻き起こす。
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