横浜流星、ボクシングプロテストに合格「空手をやっていた当時の気持ちを思い出し、心が燃えました」
俳優の横浜流星が12日、ボクシングプロテストに合格したことが分かりました。横浜は、8月25日に公開される主演映画『春に散る』でボクサー役を演じました。この映画は、ノンフィクションの傑作『深夜特急』3部作を含む数々のベストセラーを世に送り出した作家の沢木耕太郎氏が、ボクシングを通じて「生きる」ことを追求してきたテーマを描いています。瀬々敬久監督がメガホンを取り、佐藤浩市と横浜流星が主演を務めることで、その集大成となる最高傑作として注目されています。昨年、映画の制作が発表された際には大きな反響を呼びました。
本作では、元ボクサーで不公平な判定により敗北し、アメリカへ渡り40年ぶりに帰国した広岡仁一（佐藤）と、飲み屋で偶然出会い、同じく不公平な判定により心が折れていたボクサーの黒木翔吾（横浜）が主人公となっています。翔吾は仁一に人生初のダウンを与えられたことをきっかけに、仁一にボクシングを教えてもらいたいと頼みます。やがて2人は共に世界チャンピオンを目指し、命を賭けた戦いに挑むことになります。
映画には山口智子、橋本環奈、哀川翔、片岡鶴太郎、坂東龍汰、窪田正孝らも出演しています。
横浜流星は本作でボクサー役を演じるにあたり、自身がプロボクサーになる必要性を感じ、既にプロボクサーの技術を身につけて撮影に臨んでいました。しかし、宣伝活動が本格化する段階で、プロテストを受けることを決意しました。見事にC級ライセンスを取得することに成功しました。
横浜流星のコメントは以下の通りです。
――プロテストを受けて合格した喜びについて。
「去年の4月から映画『春に散る』の役作りでボクシングを始め、それ以来ずっとボクシングを続けてきました。K’sBOXの会長、松浦さん、川並さん、そして他の方々のサポートがなければ、結果を出すことはできませんでした。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。撮影当日は、かつて空手をしていた頃の気持ちを思い出し、久しぶりに心が燃えました。あの時の気持ちを再び味わえて、自分は本当に格闘技が好きだと再確認できました。反省点もありますが、やってきたことをすべて出し切ることができたので、今は安心しています」
今後の展望について。
「翔吾のセリフに『今しかねぇ』という言葉があります。それは本当にその通りです。人生は一度きりで、後悔を残したくありません。今を大切に生きたいと心に強く刻み、自分もその通りに生きています。今回の挑戦は、演技の世界だけでなく、これからの人生においても必ず役立つと信じています。魂を込めて作り上げた映画『春に散る』が、一人でも多くの人の心に届き、私の大好きなボクシングや格闘技がこれからもっと盛り上がることを心から願っています！」
※日本でプロボクサーになるためには、日本ボクシングコミッション（JBC）の「ボクサーライセンス」の取得が必要です。JBCが主催するプロテストには、実技（スパーリング）テストや筆記テストが含まれており、合格することで「ボクサーライセンス」を取得することができます。