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【相続と『東京物語』前編】形見の帯を欲しがる長女:志げ(杉村春子)は本当に冷たい人なのか?

by MOEPPP



#東京物語
#小津安二郎
#相続

【相続と文学】のチャンネル・動画をご覧いただきありがとうございます。
今回は小津安二郎監督による不朽の名作『東京物語』を取り上げました。

お父さん(笠智衆さん)とお母さん(東山千栄子さん)が尾道から東京へ上京し、所帯を持った子供たちと会って尾道へ帰るのですが、直後にお母さんが病気で亡くなってしまうというお母さんの相続を描いた話です。

子どもたちの一人に長女志げ(杉村春子さん)がいますが、危篤の時から喪服を用意したり、お葬式の後の食事の席で形見の帯を欲しがったり、表情は明るいながらも冷たい性格として描かれていて、劇中でも言及されています。
でも果たして本当に冷たいのでしょうか?が今回の謎です。

次男の奥さんである紀子(原節子さん)があまりにも良い人そう過ぎて(ただ、こちらの検証も後編でやりますのでお楽しみに!)、それと対照的なので冷たい性格として受け取りがちなのですが、相続の実際の場でお会いする長女の方の役割や性格を考えると、そうとも言い切れないのではないか?というのが私の異論になります。

さてなぜか?動画をご覧頂きお楽しみ頂ければ幸いです!

映像作品
・「東京物語」松竹、小津安二郎監督、笠智衆、原節子主演、1953年。


(YouTubeで無料で全編閲覧できます)

参考文献
・「監督 小津安二郎」蓮實重彦、ちくま学芸文庫。
・「小津安二郎と「東京物語」」貴田庄、ちくま文庫。
・「東京物語考」古井由吉、講談社文芸文庫。

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