知床沖で観光船が沈没した事故で当時7歳の息子が行方不明になっている男性が今月、息子の「認定死亡」を申請しました。私たちの取材に、苦渋の決断に至った思いを語ってくれました。
十勝地方に住む男性)
「誰にも相談してないです。できなかった。口に出すのも嫌で誰にも相談せず自分で決めました」。
事故から1年10ヵ月。あの日から変わらず、当時7歳の息子とその母親の帰りを待ち続けている男性がいます。
雲戸和輝記者)
「海上から、そして空から観光船の捜索が行われています」。
おととしの4月23日、知床沖で乗客・乗員26人が乗った観光船「KAZUI」が沈没した事故。20人が死亡、6人が行方不明のままです。
今月13日、この男性は行方不明となっている息子の「認定死亡」を地元の自治体に申請しました。男性は春にもほかの乗客家族とともに運航会社と社長を相手取り、損害賠償求める裁判を起こす予定でいて、参加するためには自身が「遺族」になる必要があるからです。
十勝地方に住む男性)
「やっぱり自分の中では、2人の帰りを待っていたいという気持ちは変わっていなくて、書類上だけそういう「認定死亡」という形をとろうと、割り切って決めました」。
それでも。
十勝地方に住む男性)
「書類上だけと言い聞かせていたつもりなのに、やっぱりいざ書類に息子の名前を書くときはつらくて、涙が止まらなくて。すぐにその場から逃げ出したくなって、とにかくそこから離れたくてつらくて、急いで書いて役場を出ました」
「まだ息子は学校に在籍という形で、今も教室に席があるんですけども、これで「認定死亡」という形になれば、それがどうなってしまうのか。本当ならば、自分の学校に連絡しなければならないのでしょうけど、やっぱり怖くてできないんです。書類上でそうなってしまえば、息子の席もなくなってしまうのかなと」。
申請した息子の「認定死亡」。男性には、「遺族」として参加する予定の裁判で、どうしても直接向き合いたい相手がいます。
Q.桂田さん、どうして家族に説明しないんですか?
桂田精一社長)
「しますよ」。
運行会社・知床遊覧船の桂田精一社長。事故後の会見以降、公の場での被害者家族への説明や謝罪はありません。息子の帰りを待っている男性が、いま桂田社長に問いたいことは。
十勝地方に住む男性)
「何人もの多くの方が亡くなって、行方不明者もいて、そんな中で自分は普通に子どもと接している。家族と、普通に暮らしている。それはどんな気持ちで、そういうことができるのかな。今回のことと、どう思っているのか。自分に責任を感じていないのか、はっきり言ってほしいです。本人の口から」。
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3 comments
桂田いつまで放置してんの?国交相無能すぎんぞ!
その行動の動機は
金銭欲でしょうか?
私が遺族なら、、、
この社長は、、、