映画初主演の新人俳優・三宅朱莉と、経験豊富な水川あさみが共演した映画『霧の淵』(配給:ナカチカピクチャーズ)が4月6日よりユーロスペースにて先行上映、4月19日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国で順次公開される。
「第72回サン・セバスチャン国際映画祭」の新人監督部門に最年少で選出、「奥深い日本の暮らしを描いている」と賛され、アジア最大規模の映画祭「第28回釜山国際映画祭」A Window on Asian Cinema部門招待作品としてアジアプレミアを迎えた本作。
メガホンをとったのは、若手クリエーターの筆頭・村瀬大智。舞台である奈良県川上村に監督自ら単独で長期滞在し、現地の人々と交流することから生まれた。奈良県川上村に実際にある老舗旅館を舞台に、今、この時代だからこそ残したい“時間”が静かに美しく映し出されていく。
本作の主演を務めるのは、オーディションで抜擢された奈良県出身の新人俳優・三宅朱莉。老舗旅館を営む家に生まれた主人公・イヒカ役を演じ、子供から大人への揺れ動く佇まいを瑞々しく表現、映画の中で存在感を放つ。
また、イヒカの母・咲を演じるのは、『喜劇 愛妻物語』、『滑走路』(20年)でキネマ旬報ベスト・テン主演女優賞ほか多くの映画賞を受賞し、近作に『沈黙の艦隊』(23年)、『唄う六人の女』(23年)等に出演する水川あさみ。別居中の夫の実家の旅館を切り盛りするという複雑な状況の中、娘の成長を見守る母親を真っすぐに演じている。
そして、イヒカの父・良治役を演じるのは、『母性』(22年)、『ケイコ 目を澄ませて』(22年)などの話題作に多数出演する映画界に欠かせない俳優・三浦誠己。さらに、イヒカの祖父・シゲ役を、『水戸黄門』や『暴れん坊将軍』といった人気ドラマシリーズをはじめ、数々のVシネマの名作に出演する堀田眞三が演じている。
奈良県南東部の山々に囲まれたある静かな集落。かつては商店や旅館が軒を並べ、登山客などで賑わったこの集落で、代々旅館を営む家に生まれた12歳のイヒカ。数年前から父は別居をしているが、母の咲は、父との結婚を機に嫁いだこの旅館を義理の父・シゲと切り盛りしている。そんなある日、シゲが姿を消してしまう。旅館存続の危機が迫る中、イヒカの家族に変化の時がやってくる――。
予告編は、秒針の音が響く中、家族の生活の営み、そして彼女たちに訪れる変化の瞬間が映し出され、誰しもが持つ故郷への郷愁が感じられる仕上がり。最後には、本作を一足先に鑑賞した俳優・永瀬正敏からのコメントも添えられており、「1000の言葉より 100の表情より ただの背中が もっとも雄弁に 心模様を語るのだと 改めて確信させてもらった作品 素晴らしかった 」と絶賛している。
監督・脚本:村瀬 大智
出演:三宅 朱莉、三浦 誠己、堀田 眞三、杉原 亜実、中山 慎悟、宮本 伊織、大友 至恩、水川 あさみ
エグゼクティブプロデューサー:河瀨 直美 プロデューサー:吉岡 フローレス 亜衣子
撮影:百々 武 録音:森 英司 照明:藤江 立 美術:塩川 節子 助監督:福嶋 賢治 制作担当:濱本 敏治 編集:唯野 浩平 音楽:梅村 和史 ヘアメイク:南辻 明宏 衣装:山上 順子 製作:なら国際映画祭
助成:奈良県、川上村、奈良市
配給:ナカチカピクチャーズ
(C)2023“霧の淵”Nara International Film Festiva
2023|日本|G|DCP|5.1ch|83分