堂本剛主演、荻上直子監督・脚本の映画「まる」が、2024年10月より劇場公開されることが決まった。
「まる」は、美大卒だがアートで身を立てられず、人気現代美術家のアシスタントをしている男・沢田を主人公とした作品。独立する気配もなければ、そんな気力さえも失って、言われたことを淡々とこなすことに慣れてしまっている沢田。ある日、通勤途中に事故に遭い、腕のけがが原因で職を失う。部屋に帰ると床には1匹のアリがいる。そのアリに導かれるように描いた○(まる)を発端に、日常が○に浸食され始める。
沢田を演じるのは堂本剛。不思議な事態に巻き込まれていくキャラクターを演じ、27年ぶりの映画主演作で新境地を見せる。数々のオリジナル脚本作を生み出し、「彼らが本気で編むときは、」で第67回ベルリン国際映画祭・観客賞&審査員特別賞を受賞、「波紋」で第33回日本映画批評家大賞・監督賞を受賞するなど、国内外で高い評価を得る荻上直子が監督・脚本を務める。
堂本剛、荻上直子監督のコメントも公開された。コメントは以下の通り。
【コメント】
■主演:堂本剛(沢田役)コメント
主演でお芝居させていただくのは久しぶりです。寝不足で誰のために何のために働いているのかも考えられない毎日を過ごしている主人公の沢田。だから顔色も良くはない、目の下にはクマ、顔の筋肉も動いていない。自分本来の心で人生を柔らかく生きて描きたいままに画を描くこと。これが叶えば良いだけなのに、人は自分を誰かと比べ、審査し、点数のようなものを付ける。孤独だということをそれこそ理解できずにそうしてしまう人も多いのだろう。孤独を感じていなければ人はそうならないだろう。頼んでもいないのに人は人の生き方や道にそうする事で我が身や我が心が安心するのだろう。ならばそれに付き合うこともまた人生か?と、沢田なりに人々の孤独に漂ってみている。きっと正しくないしもはや楽しくもない事はわかっているが、いらぬ優しさがそうさせてしまうのかも知れない。そんな沢田を演じるうえでいろいろを整えることをやめて崩すイメージで演じさせていただきました。
共演者の皆様がとても優しく接して下さいました。荻上監督をはじめスタッフの皆様も大変優しく接して下さいました。そのことがいちばん嬉しくて幸せでした。「人は人に優しく生きることができる」を叶え合い大切な一日を繰り返し完成した作品『まる』。
まるという言葉や文字を皆様はどう捉えてこの作品を楽しんでいただけるか興味深いところです。
劇中でもたくさんまるを描きました。細部に渡る隅々まで。たくさんたくさん描きました。世の中が平和を諦めずに平和を作ることへ時間や命を繋げてほしいと想いを込めて「。」
■監督・脚本:荻上直子コメント
撮影中の1ヶ月間、純度の高い無色透明な塊、みたいなもののそばにいるような気持ちでした。もし彼のタマシイが見えたら、きっとそんな感じなのだろうと思う。混じり気のないどこまでもどこまでも透明な珠(たま)。
【作品情報】
まる
2024年10月 ロードショー
配給:アスミック・エース
© 2024 Asmik Ace, Inc.
2 comments
思いきったタイトルだなあ
楽しみ
とても楽しみです!不思議な世界観らしいので剛さんぽい