手塚治虫原作の『ブラック・ジャック』が、高橋一生が主演で24年ぶりにテレビ朝日系でドラマ化、6月30日に放送が予定されている。同ドラマではブラック・ジャックのライバルであるドクター・キリコを石橋静河が演じるが、これにネットがザワザワ。原作でドクター・キリコはシルバーの長髪、長身の男性のため、「ドクターキリコが女性?」「なんで女優さん!?」「キャラ改変」「なんでわざわざ変えた」「それならオリキャラ(※注:オリジナルキャラ)でいいじゃん」など、疑問の声が続出した。
原作改変といえば、昨年10月期放送の木南晴夏主演ドラマ『セクシー田中さん』(日本テレビ系)は芦原妃名子氏の原作で、実写化の際、制作サイドの原作改変を巡るトラブルがあったことが表面化、今年1月に芦原氏が急逝し、ファンにショックを与えた。5月31日に日本テレビが社内特別調査チームによる調査報告書を公表したが、釈然としないその内容にネットなどを中心に批判が殺到した。
漫画実写化は世界観の再現が難しく、原作ファンががっかりするパターンも多いが、ダイナミックなスケールやキャストの熱演で反響を呼んだ例も多い。そこで今回は20~30代の男女100人に「実写が成功だった漫画原作」について聞いてみた。
第7位(3.0%)は、『ドラゴン桜』『のだめカンタービレ』『君に届け』『東京リベンジャーズ』が同率でランクイン。
三田紀房氏原作の『ドラゴン桜』は、阿部寛主演で2005年、2021年にTBS系でドラマ化された。阿部演じる元暴走族の弁護士・桜木建二が、個性豊かな高校生たちを東大合格へと導く姿を描いた。第1シリーズの生徒役には山下智久、小池徹平、長澤まさみ、新垣結衣らが出演。第2シリーズでは、King&Princeの高橋海人、平手友梨奈、加藤清史郎、鈴鹿央士らが出演、若手キャストたちのブレイクのきっかけにもなった。
「原作の雰囲気がしっかり出ていた」(32歳/女性/弁護士)
「リアリティがあった」(27歳/男性/研究・開発)
「ストーリーが良かった」(21歳/男性)
二ノ宮知子氏原作の『のだめカンタービレ』は、上野樹里と玉木宏ダブル主演で2006年にフジテレビ系でドラマ化。クラシック音楽をテーマに務めた作品で、音大のピアノ科に通う天真爛漫な少女 “のだめ”こと野田恵を上野、イケメン音楽家の千秋真一を玉木が好演し、大ヒット。続編として、映画『のだめカンタービレ 最終楽章』が2009年、2010年に2部作で公開された。
「実写でも違和感がなかった」(31歳/男性/自由業)
「キャストがピッタリだった」(35歳/女性/主婦)
椎名軽穂氏原作の『君に届け』は、2010年に多部未華子と三浦春馬のダブル主演で映画化。 “貞子”というあだ名で呼ばれ、友達もいない女子高生の黒沼爽子を多部が、明るく爽やかで誰にでも優しいクラスの人気者の風早翔太を三浦演じた。2023年には、南沙良と鈴鹿央士の共演でNetflixでドラマ化され、配信された。
「切なさや甘酸っぱさが見事に表現されていた」(24歳/女性/公務員)
「配役が良くて、演技もうまかった」(38歳/女性/主婦)
「キャストが漫画に似ていたから」(35歳/男性/パート・アルバイト)
和久井健氏原作の『東京リベンジャーズ』は、北村匠海主演で映画シリーズされ、2021年に1作目が公開された。タイムリープを取り入れたヤンキーものという新しい設定、吉沢亮演じるカリスマヤンキー・マイキーや、山田裕貴演じる東京卍曾の副総長・ドラケンなど、ビジュアルの再現度の高さも反響を呼び、同年公開の実写映画の中で興行収入第1位を獲得。2023年には続編『東京リベンジャーズ2血のハロウィン編-運命-/-決戦-』2部作が公開、こちらも大きな話題になった。